自然治癒力を活性化させる鍼の条件とは(3)|神戸市 南はり灸院

query_builder 2021/11/25
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自然治癒力や免疫力、体力を向上させる鍼灸術は、経絡という体の内外を縦横無尽に張り巡らされたネットワーク上に、氣の生命エネルギーが調和的に和合して流れさせることが重要であり、それには、刺さない鍼と刺す鍼の区別、使い分けが重要であることを書きました。


そして、それを確実に施術するためには、漢方医学的な脈診術、腹診術、舌診術、その他が重要であることも述べました。


この経絡の調和和合させる鍼術のことを、本治法(身体の本体治療)と呼びます。


明治以降、一旦廃れかけた漢方医学的鍼術が、昭和(昭和16年、京都にて)になって、neo古典主義!!ともいうべきこの本治法というスタイルが”経絡治療”という名前とともに、新たに打ち出されることによって、息を吹き返し、70年代以降輸入された中医学とともに二大古典主義治療として隆盛してきました。


いまでは、それぞれ無数に流派が分かれてきています。


ところでこれとは対照的に、

痛いところ鍼、症状のあるところにブスブスと何もわきまえずに刺すやり方は、症状が改善しても、治療直後の状態が頂点であり、あとは、時間の経過とともに元に戻って悪化してゆくだけがほとんどです。


ところが、この経絡の調和和合をする本治法は、

たとえ、症状のある所へは一切刺さなくても、

患者さんご自身の本来あるべき自然治癒力自体を最大限に引き出してくれる様な、心身の内なる共調する場の力(経絡間、五臓六腑間の調和による最高のエネルギー場)を創り出すことによって、

苦しむ患者さんご自身が、悪化してきた道のりをさかのぼる様に、

最高の状態に向かって全体的によくなってゆくことを目指します。
(場合によっては、ある程度の治療継続が必要ですが)


このように、症状に対して無暗に刺さないけれど、

(代わりに症状に対しては、”刺さない手足への経絡鍼”で、症状を強力に改善させる手法を使いますが)

脈診を中心とする漢方的診断術による経絡治療、ことに本治法を的確に施術することによって、体力が回復し自然治癒力、免疫力が向上し、様々な疾病症状が自然に消えてゆくのです。


この潜在的自然治癒能力を最大限に引き出すことが本来の治療の目的であるはずです。


なので、決して鍼灸師や治療家が治しているのではなく、患者さん自身の癒える力を我々が強力にサポートすることによって、自然に心身が治ってゆくのです。


このことを考えるとき、わたしはいつも、尊敬する超名人の、故柳下登志雄先生の警鐘の言葉で、


『皆さんは、脈状を変えすぎる(人為的意図で治療しすぎるな!!)』


を思い出し肝に銘じます。








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